宮崎勤事件の話

http://www.fastwave.gr.jp/diarysrv/kiwamoto/200702b.html#20070213-24 経由で知った話
不可視型探照灯 - 事件報道のリソースに「恣意的な映像」を加えていたマスコミ、それを黙認するマスコミ。
現場に手が加えられていた、という件を、大塚英志さんの「予想」としていているが、手元の資料により具体的な話があったので引用してみる。資料はコレ

幼女連続殺人事件を読む―全資料・宮崎勤はどう語られたか?

幼女連続殺人事件を読む―全資料・宮崎勤はどう語られたか?

p.61 見出し〔「写真」の力、あるいは「フォトジェニック」ということ 大月隆寛
(略)
まず、部屋について。あの部屋を写した写真にはヴァリエーションがある。新聞、雑誌に掲載された写真に写しとられたその「部屋」のたたずまいはまったく同じではない。たとえば、床に散らばった雑誌の配列がひと通りではない(資料編参照)。右手前、布団の陰に散乱している雑誌についてそのような加工が激しい。数多いショットから選ばれたものだろうから、これ以外にどのようなヴァリエーションがあったのかわからないが、しかし、カメラマンがある種の雑誌だけを強調させる形で配列に手を加えた可能性はきわめて高い。証拠保全という警察の論理はここではひとまず棚上げするにしても、これはやはり明らかな情報操作である。そしてこれは個々のカメラマンのモラルにだけ還元できる問題ではない。例のサンゴ事件を持ち出すまでもなく、紙と鉛筆ではなくカメラを媒体として現場に関わるということに規定されてくる報道カメラマン一般の意識を同時に考えておく必要はある。
(後略)

そして、pp.70, 71 に、4 枚の写真があり、うち 3 枚で(アングルはそれぞれ違うが)問題の、積まれたある種の成人誌、が確認できる。確かにどれも異なっている
(うち 1 枚が、 http://gonta13.at.infoseek.co.jp/newpage137.htm で「宮粼の部屋には多量のビデオや漫画が発見された」というキャプションが付けられている写真とほぼ同じ(トリミングは違っている)ようだ)
問題の「若奥様の生下着」だが、うち 2 枚に確認でき、そしてどちらも、その上に「レモンピープル」が重ねてある。つまり屋上屋を掛けた誰かがさらにいる、というわけだ
写真のキャプションとして

発表された宮崎勤の部屋の写真変遷。左ページより、写真左下隅がチェックポイント。いわゆる“おタク”的雑誌の選定の妙。どなたかカメラマンの皆さんのなかにも“おタク”がいたのでは。

とある
で、確かにその通り「レモンピープル」以外にも、そこに写っている数冊には「いわゆる“おタク”的雑誌」が散らされているんである
それはもう露骨に“おタク”な雑誌が。写真のソースが示されていないのが非常に残念ではあるのだが...