2016-12-01から1ヶ月間の記事一覧

簡易回転計算

その昔、高校の先輩が8ビットマシンで背景が回転するゲームを作るにあたり、sinθ=1/8、cosθ=127/128として、Z80の機械語でいとも簡単に回転行列の計算をしてしまっていたのを見て、この人には追い着けないなあ、と感じたものです。どうやったらこんなの思…

process reaperの実験

procctlという、プロセスの属性の一部を制御するAPIはFreeBSD 10で追加されたものですが、10.2 でそれに reaper facility と呼ばれている機能が追加されました。基本的な機能性はLinuxを参考に(Linuxでは prctl(2) というAPIです)、APIの設計はDragonflyBS…

総和の計算は、なぜどのように難しいのか

プログラミング入門で、forループを使う例題としてよく出てきたりするように、総和計算は一見簡単そうですが、実はどのように難しいのか、という点を書いてみます。まず、対象が整数であれば、大きな問題はありません。昔のようにintが16ビットの場合は、160…

Ruby 2.4 の新機能, Array#sum

Ruby 2.4 で追加されている新機能のひとつに Array#sum があります。(参: ドキュメントは http://ruby-doc.org/core-2.4.0_rc1/Array.html#method-i-sum )共立『アルゴリズム辞典』でも「総和計算」を立項しているように、情報落ち*1*2による「積み残し」…

拡張ライブラリでキーワード引数を処理する定番プラクティス(ベストじゃないかも)

ruby 2.4 リリースおめでとうございます。つい先日まで「拡張モジュール」と「拡張ライブラリ」の、どちらの呼称がobsoletedなのかいまいちはっきり認識していなかったきしもとです(ClassクラスのスーパークラスであるModuleのほうのモジュールがあるので、…

移植性が(ほとんど)あり性能問題が無い(かもしれない)、負の値に対応した算術右シフトのCコード

普通は、自分のマシンでどのようなコードが生成されるかを確認して、うまくいっていればそれで良しとする所ですが、右シフトは凝ったコードを書こうとするCプログラマにとって悩みの種です。しかし、手元の環境( FreeBSD clang version 3.4.1 )で、次のよ…

SICP的な状態を共有する複数のクロージャをJavaScriptでどう書くか

某展示会の学術系ブースで、このようなSICP的な状態を共有する複数のクロージャをJavaScriptで書きたいわけだが、"use strict" var [getVal, setVal] = (function () { var v return [function () { return v }, function (new_v) { v = new_v }] })() setVa…

「Trusting Trust」攻撃に対抗する

シュナイアーさんによるblogエントリ( https://www.schneier.com/blog/archives/2006/01/countering_trus.html )は、もう10年も前ですので、その世界では特に新しい話題というわけではないようですが、私が知ったのは今年のはじめのことでしたので*1、この…

POSIXとのつきあいかた

コンピュータ関係の技術的なものや技術的でないもの(標準規格とかいったようなものの半分は技術仕様ですが、もう半分は業界政治で出来ていると言えるでしょう)との「つきあいかた」にはいろいろあります。私のこれまでの経験などから、POSIXとのつきあいか…