メモ


追記: いわゆる「昭和48年 第2小委員会報告」も関係あるかもしれない

Fedoraインストーラの謎メッセージ

「新しいファイルシステムは root デバイス上に作成する必要があります。」という謎のエラーメッセージがあるのだが、実際には、マウントポイントとして / を指定したボリュームはフォーマットが必須である、という意味である。
日本語化でおかしくなったわけではなく、英語の時点でそのような文意のメッセージになっている( You must create a new file system on the root device. )。

「〈特異点〉とは何か?」に関するメモ

「〈特異点〉とは何か?」は、S‐F マガジン2005年12月号 (x巻y号、通巻z号) の記事であるが、冒頭部の著作権表示などに誤植があるので注意が必要である。誤植であることは原文 https://edoras.sdsu.edu/~vinge/misc/singularity.html と対比すれば確認できる。

ロボカップグランドチャレンジとムーンショット・パート2 ムーンショットに必要なのはロボカップの成功要因の腑分けでは?

書き殴りエッセイのような文章になります。「ロボカップグランドチャレンジとムーンショット・パート1 ロボカップグランドチャレンジはアポロ計画と相似か?」というまだ1文字も書けていないエッセイの、位置づけとしては続編です。

先日、調べ物をしていたところ「Moonshot Projectの本質は何か?」というタイトルの、北野宏明先生による資料を見つけました。

論旨としては、研究のタイプをいくつかに分け(すなわち、ここで述べるような設定から外れるようなタイプの研究も重要としたうえで)、「ムーンショット」型として、アポロ計画と、ご自身で発案され、ロボット研究をこんにちの活況に導いた「ロボカップグランドチャレンジ」を例に、目標設定が最も重要というように説かれている、というように見えます。

本稿では、「2050年までに(人間のサッカーのルールで)ワールドカップ優勝チームに勝つようなロボットのチームを作る」という「ロボカップグランドチャレンジ」自体については深くは触れません。それはどちらかというとパート1で検討したいと考えている内容です*1

2020年現在のロボット研究の活況は、ボストンダイナミクスのRaibertさんの研究は遡れば1980年前後まで遡りますし、本邦でもホンダのP2が学界に与えた衝撃なども大きかったわけですが、1990年代以降の、北野先生らによる一連の「ロボカップ」の活動の影響もまた確かなものだろう、とは思います。

しかしその一方で、現状で「ムーンショット」として多数提案されているような「目標設定」が、これまでロボカップが広げてきたような発展に資するのか、どうもいまいち不安を感じる提案を見聞きするように思います。そもそも「ロボカップグランドチャレンジ」は、そろそろ折り返し点とはいえ未完なのですから、必要なのは、現時点までの「ロボカップ」の成功要因を腑分けし、そのエッセンスを、今後の研究施政に反映させることなのではないでしょうか。

*1:北野先生らによる、人工知能研究の日本発の目標設定であった「グランドチャレンジ」については、それについて話し合われたシンポジウムの後に共立から『グランドチャレンジ―人工知能の大いなる挑戦―』 www.kyoritsu-pub.co.jp として公刊されておりその内容も大変興味深いのですが、「ロボカップグランドチャレンジ」自体は、その後で改めて発案されたものであるため同書には収録が無く、調査にはいくつかの資料を追う必要があります。

なろう作家の御代出実葉先生に関すること

御代出 実葉先生という、なろう作家の先生がおられます(2020年11月末現在、「小説家になろう」が活動範囲のようですので、そのように呼ばさせていただきます)。作品に「特許系エッセイ」といったものがあるため、弁理士ないしその周辺の知財関係に詳しい背景をお持ちであるという推測もあるようですが、よくわからないようにも思います。

6月27日が投稿日となっている「富岳の世界一速いスーパーコンピューターという表現は厳密には正しくない。正確には現時点にて世界一高速処理できるサーバーである。」という「作品」は、HPC界隈で大きな反響がありました。どのような反響であったかは、色々とわかりやすかったので富岳てるみ氏のツイートを引用しますが、


といったようなものでありました。

私がこれよりも以前に、御代出先生の「作品」が話題になっているのを見たのは、「ソ連の宇宙技術は最強過ぎたのだが、それを西側諸国が完全に理解したのはつい最近だった」でした。ツイッター検索などで見てみると、詳細などに審議が必要か、などというコメントが付いていることもあるものの、概ね、興味深い、といったような反応が多いようです。

しかし私は、2作目で早々に出てくる『ではソ連はどうやったかというと、角度を浅くし、大気圏内を何度もはじき返るような状態になることで減速する。』で「おかしい」と感じました。カプセル型宇宙船は、大気圏突入時に、その姿勢により揚力ないし「下向きの揚力」を発生するので、それを利用して突入角度を調整したり、月遷移軌道からのような高速度の場合には、いったんはじき返されてから再突入する、といったようなマニューバは、アポロ計画の時点で検討されており、いくつかは実施されてもいるはずだ、という記憶があったからです。確かめてみると、アポロ有人船の場合、大気圏を再離脱はしないものの、ゆるやかに波型を描いていったん高度をとることで、熱的な困難を緩和していましたし、世界でソ連だけが確立していた秘密の技術、などというものではありませんでした(興味があれば、詳しくは https://en.wikipedia.org/wiki/Boost-glide などから調べてみてください)。

思うに、御代出先生の「作品」は、散りばめてある多彩な話題やディティールに目を奪われがちのようですが(ツイッターの宇宙クラスタを見ていても、興味深い、という反応が結構ありました)、SF評論などでいう、いわゆる「大きなウソ」が、この再突入の事例のように「仕掛けて」あるものが多いのでは、というように感じます。

GentleTyphoonの市販製品が復活するらしいので、GentleTyphoonについて暑苦しく語る

(2020年12月24日追記)12月24日現在、他のXPGブランドの商品の量販店等での販売はありますが、VENTO PRO の販売はまだ見られないようです。

(2020年12月4日追記)12月11日から販売開始予定というプレスリリースがありましたが、

prtimes.jp

GentleTyphoon である VENTO PRO が商品紹介に入ってないので、一応注意が必要かもです。(追記ここまで)

エルミタージュ秋葉原とかインプレスPCウォッチとかのサイトで紹介があったら書こうと思ってたのですが、どうやら国内に実際に流通するのを待ってるのか、ニュースの掲載が来ないので、まぁなんかgdgdと書いてみようと思います。

いまのとこ、(まとめ系PCパーツ情報サイト等を除くと)発売元のXPGの他には日本電産公式ツイッターの、

このツイートのみが日本語での情報なのですが、日本電産Nidec)の傑作静音ファン GentleTyphoon が、PCパーツ市場に帰ってくるようです。

まず第一の注意です。こちらの、「PRO」が付かないのは別物www.xpg.comですので、あわててそちらを買ってしまわないよう、注意が必要です。

一般消費者向けの1基からの小売りもしている取扱店があったりする山洋電気と違い*1日本電産B2Bだけなので、日本の代理店では2008年頃からScytheが扱ったことがあったものの、akiba-pc.watch.impress.co.jpそれが終了して以降、一般自作erには入手が困難なレアアイテムとなっていました。

これは私の持っている GentleTyphoon で、オリオスペックから流通在庫を買ったものですが、箱によると DarksSide Computer Modding ( https://www.darksidemods.com/ ) からの輸入品のようです。2150RPMで、12cmファンとしては普通の(静音を特に狙ってはいない)回転数ですが、ケースファンとしてしばらく使ってみての感想としては、十分に静音だったと思います。

PCパーツ市場ではほとんど見掛けなくなってからしばらく経っていることもありますので、以下 GentleTyphoon についてあれこれ語ってみようと思います。

まずはその大きな前進角の付いた前進翼でしょう。正面からの写真は次のような感じになります。

似たような前進翼を採用しているNoctuaの NF-A12x25 や、少し先行して発売されている Thermaltake TOUGHFAN などは、高剛性素材によりファンとフレームの間隔をぎりぎりまで無くして高静圧性能・特性の向上を図っているようですが、GentleTyphoon はそれらとは異なるようです。しかし、騒音の点で静圧を上げての動作は不利なはずですから、静音ファンとしては魅力が大きく損なわれるものではないと私は思います。

一方でかつての静音ブームの際には、静音スパイラル(何かが静かになると、それまでその騒音にマスクされていた別の騒音が耳につく、という果てしない現象)の終着点として、ボールベアリング独特の騒音がある点がよく言われていました。これについてはボールベアリングの採用は以前と同様となっていて、今後も同様と思われます(小型高回転ファンでは流体ベアリングの採用もあるようですが、120mmファンでは)。しかし、当時ほどの静音ブームではないし、他に騒音源があれば気にならない点ではあります*2

PCケースファンのような様態の小型軸流ファンにおける前進翼の効果については、日本機械学会論文集に収録されている次の文献doi.orgが、著者の多くが日本電産となっているので、おそらく GentleTyphoon の開発時のものではないかと思われます。

なお、このようなタイプの120mmファンは、山洋電気からは出ていません。次の写真は参考として、山洋の92mmファンである San Ace 92 のGAタイプのものです。92mmにはこのような静音重視と思われる前進角の大きいものがあるのですが、San Ace 120 のGAタイプは翼の枚数が少なく、GVタイプは枚数は多いものの前進角は大きくなく、いずれにしても GentleTyphoon に似たタイプは無いようです(私の見落としの可能性はあります)。

その他、GentleTyphoon に関する細かいトピックを挙げてみます。まずファンモータの大きさですが、山洋のハイパワーモデルとほぼ同じか少し小さいくらいで、一般的な120mmファンと比べるとかなりでかい部類に入るでしょう。耐久性と、ハイパワー化が考慮されている設計ということかと思います。次の写真は山洋 San Ace 120 のGHタイプ(ディスコン)と並べてみたものです。

XPG VENTO PRO では異なっているかもしれないのですが、私の持っている個体では、次のように、リブ周りがちょっと特徴的で、いわゆる「リブ有り」ですが、ナットを横から入れたりできるようになっています。

吐き出し側の内周寄りには、次のように乱流を積極的に起こすためと思われる加工があります。おそらく前述のように大きめのモータですので、その後背部の負圧部分のためかと思われます。

高速版等について

10年ほど前に市場に現れた際には、引き続いて、「高速版」が発売されていました。

akiba-pc.watch.impress.co.jp
www.gdm.or.jp

こちらは「電力が大きいためペリフェラル4ピンコネクタのみ」等と書かれていたり、次に示すようなPWM版ではマザーボードのコネクタに接続すると焼損の可能性がある、と警告があった等、特殊機材の趣があったりしますが、

www.gdm.or.jp

2017年に発売された液冷モデルのグラフィックカードラジエータに付いていたりするなど(明示はされていませんが、特徴的なリングや、フレームの特徴などが見える範囲では全く同じですので、ほぼ間違いないでしょう)、

www.4gamer.net

実は結構使われているようであり、ときおり、ちょっとした不良など何らかの理由でジャンク扱いになったものが秋葉原に流れていたりもするようです。

以前と比べファンコントローラ等も充実していますから、92mmモデルや、5400RPMの最高回転数モデル(D1225C12BBZP)が出ることとかも期待してもいいのかな、とか思いますが、ともかく今、新発売されるモデルが売れないと後続は無いでしょうから、まずは買い支えないと、と思います。それでなくても、本格静音ファンというか、それ以前に光らないファンの新製品は貴重ですから。

*1:ただしそういったルートからの購入は、PCパーツとしての販売ではないため、リード線の端末処理とかはされてないので、3ピンあるいは4ピンのコネクタは自分で付ける必要があります。山洋のファンの場合、オウルテックからPCパーツとしての販売がありますが、モデルが限られています。

*2:これが気になる人であればNoctuaのほうに軍配が上がるのではないでしょうか。なお、自作PC界での流体ベアリングブームは、寿命などのイメージを含んでHDDのそれに引っ張られた感があるような気がするのですが、次の文献によれば doi.org HDDの流体軸受化は記録密度の向上により、ボールベアリングでは不可避な、転がりが原因の機械的振動が許容され得なくなったものとのことで、山洋や日本電産のファンのボールベアリングであればファンには十分な性能と寿命があるものといって良いでしょう。