毎月 1 日は映画の日

というわけで朝から夜まで岡崎に出かけていて、時かけハルヒを見たので、エイプリルフール祭りはまだ見てない
(出かける前に恒例のインプレスウォッチだけちらっと見たけど)
以下ネタばれを含むので続きを読む記法
というわけで角川つばさ文庫から原作が出ている(ハルヒは憂鬱だけで消失は出てないか)タイムトラベル物を二本立てで見てきたわけだが。というわけで見た順に

時をかける少女

細田版アニメが平成版リメイクだったとすれば、こちらは昭和懐古版リメイクというか。昭和50年代の記憶がかすかにある自分には懐かしい物がいくつかあるけど(ゴジラキングコングのポスターとか同じ物を貰って持っていた)、平成生まれの感想を知りたいところ
まるで宇宙戦艦ヤマトの最初のワープのような、最初のタイムリープシーンがそのへんの全てを物語っている
荒川線以外の都電が全て消えたのは 1972年の秋なので、ちらっと映る都電は歴史考証的にはフィクションか。もしかして荒川線か世田谷線? (世田谷線は都電じゃなくて都電の電車は走ってないけど)
街並みは現存するそれっぽい場所で(路地の向こうの都電(1カット)は合成?)、当時のSFマニアの部屋を再現した小道具は協力のクレジットにあったファン団体あたりからコレクションを借りて、ケンとメリーのスカイラインをはじめとする旧車は生存してるものを借りたんだと思うが、新宿駅バスターミナルの撮影はどうしたのだろう。基本的に夜の闇とアップのシーンのみなので、背景は「国鉄バス」のそれっぽい看板ぐらいだが、あのバスは今でも使っている所がどこかにあってそれを借りたのか?
1974年の大学構内で、背景の構内案内図がちょっと現代っぽいかな
わずか数カットで 27 世紀とその状況を説明する演出はうまいと思った。原作にある、テクノロジーはかなり進歩しているけども、人類の生存がかなり深刻な状況にあるらしいという示唆をうまく映像にしている
調べてみると、バス事故は飛騨川、青木湖、犀川とあるが、直接のモデルはないようだ(パンプキン文庫に「修学旅行は終わらない」という作品があって(検索したら同名の別作品があるようだが))、多分製作者の意識にあるのは同じような事故だろう、と思った
細田版ではかなりオミットされた、歴史(あっちから言葉を借りると「既定事項」)への干渉は許されない、というテーマが織り込まれたのが最大の特徴と言えるだろうか(というか細田版は歴史を改変しないといきなり話が終わってしまう)。欲を言うと、石山透版(NHK版「タイム・トラベラー」脚本)の続編にあったような未来人の苦悩が、感じられなかった
これを書きながら検索していたところ、バス事故という設定は大林作品(『あした』。その原作が赤川次郎の『午前0時の忘れもの』で、バス事故がモチーフ)を意識してるのではないかということだが、そのへんはわからなかった。というか大林版は見てないのだよな←見ろよ

涼宮ハルヒの消失

特製ポストカードの袋綴じ側は、終盤、病院の屋上でのキョン長門。作中には存在しない(しなかった、と思う)、二人を仰いで背景に病院のネオンが入るカット
基本的に原作に忠実なアニメ化でそのへんには特にコメントがない
ハルヒを劇場版にするとこんな感じになるのか、というか。まぁハルヒとしてはちょっと異質なエピソードではあるんだが。後半のキョンの自問シーンとか原作でちょっとやりすぎのケがあるのをあえてそのままアニメにするのか、つーか。京アニやりたい放題だな
しかし朝倉のキャラ造形が(原作の挿絵のキャラデザからそのままではあるわけだが)浮いてるというかなんというか。どこかのギャルゲー時空からやってきた異世界人ですかあなたは、という感じ。まぁ最後の凶行に向けてのうまい演出とも読める
最後のレシートは、買ったはずのモールが消えた世界から、元の世界に帰ってきた、という意味でいいんだよね多分