DECの興亡

本には、適当なページから読み始めた場合、最初に開いたページに一番ひどい誤植や誤訳がある、というマーフィーの法則を聞いたことがありますが、『DECの興亡』p. 38「一人一人が一台ずつ家にコンピュータを持たない理由などあるのだろうか」は論旨が逆で、"There is no reason for any individual to have a computer in his home."「〜持つ理由はない」(マイクロソフトジョークス 先見の迷惑 では「家庭にコンピュータを欲しいと思う人などいる訳がない。」と意訳されてますが)で、注意したいのはこれが、家の中のあらゆるものがコンピュータで制御され、センサーが張り巡らされ、というような環境(2001年宇宙の旅HAL9000が、宇宙船を支配していることとかを参考にすれば、70年代にはそんなに珍しいビジョンでもない)は、それを望む者ばかりではないだろう、ということを言っていたのだ、と説明しているということには注意が必要ではあって(参考 http://www.snopes.com/quotes/kenolsen.asp