官僚たちの夏8話コメント

YF-11はYS-11だが、米軍の試作戦闘機か何かみたいだ
日本航空機設計」のネタ元は「日本航空機製造」
YS-11の設計で舵の効き周辺の問題が難航したり、それで米連邦航空局のテストで苦労する話や、バランスタブの話は史実ベースだが、コンピュータと絡める話はフィクション(だと、ほぼ思われる)。大沢電気をはじめ社長さんが設計の現場に詰めてもしょうがないんじゃないかと思うが。手回し計算機が机の上に置かれてるのはリアルな描写なのかよくわからない
偶然のつながりであるが、第2話の撮影に使われたFACOM 128Bが、史実ではYS-11関係の計算にも使われている
日本航空機製造もコンピュータを導入していたのではないかと思うが、よくわからない。YS-11のフライトシミュレータに、日電のミニコンNEAC 3200を使っているものがあるという → http://www.fsinet.or.jp/~mad/0007.htm http://www.pref.ishikawa.jp/aviation/topic.html
同時期に設立された航技研ではHITAC 5020Eを導入している
国策で高性能計算機を設計させる話は、時代的にはFONTACの完成(1965年)と重なるが、FONTACとYS-11のつながりはない(と思う)。また、そんなに早急な計画でもない(3年計画)
コンピュータメーカの撤退については、1964年の松下の撤退という史実をベースとしたのだろうが(劇中では2社が撤退)グローバル化による先行き不透明によるものではない。松下社長による「コンピュータとは何をするものか?」という問いがきっかけだった等諸説
また、史実ではコンピュータの自由化を問題としたのはもっと後の話で、通産大臣が(あの)田中角栄の時代、6社を3グループに編成した、日本コンピュータ史上に伝説的な行政指導の話となる
あと、コンピュータ史上の同時期のできごととしては、System/360発表、電卓の誕生、日本IBMによるオリンピックのオンライン電算集計、東大大型計算機センターとHITAC 5020などだろうか
あと、作中1カット、時代考証の見落としか、現代の自動ドアを映してしまっていた