司法が空気を読むという話
id:KoshianX さんが id:KoshianX:20081115:1226775142 で「日本の法制度の恐ろしい側面」と書いているのだが、しかしあたりまえのことだと思っている自分に驚くというかなんというか
司法や行政が、理ではなく空気で動くものだと他人が明言するのをはじめて聞いたのは、確か「アルゴリズム特許の現状とその問題点シンポジウム」だった。農工大でやったので野次馬気分半分で参加したのだが、手元にある論文集によれば平成10年3月24日とある

カーマーカー特許とソフトウェア―数学は特許になるか (中公新書)
- 作者: 今野浩
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1995/12
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 15回
- この商品を含むブログ (16件) を見る
確かその発表の時、この著書をもう少し早く出していれば、96年のカーマーカー特許の日本での成立に一石を投じることができたかもしれない、世論に合わせて判決は出るのだ、と他人から言われた、と話されたという記憶がある。そして、理工系の人はそのような、継続的に社会に影響を与えて空気を作ろうとかそういうことは苦手だが、ほうっておけばどんどん悪くなる(アルゴリズム特許問題の今後は)とかそんな感じの話もあったように思う
トンデモだろうがなんだろうが声が大きかったらそれが空気になって文科省へいく。鈴木先生のような専門家が「ちょっと待ってくれ」と言わざるを得なくなる。
ここで悪なのは「語ることをやめさせようとする声」だ。教育の素人が口を出すとトンデモになるんだよねーとかわかった風な口をきいて冷静かつ教養のある人ほど敬遠するテーマに引き下げてしまうことだ。
そんなことをしたら、むしろトンデモ言説に空気を作らせる事になる。とにかく語りつくしてまともな議論にまで昇華させることが大事なんだ。
声の大きい奴はバカ、とかしたり顔で言ってるだけの奴は無視して放置するのが一番なんでしょうかね